本編の主人公・新倉壮朗はアフリカン・ドラムをはじめ、ピアノやマリンバを演奏し、1998年より、各地でコンサート活動を行っているダウン症の青年ミュージシャンです。その演奏はパワフルで、セネガルのサバール(アフリカン・ドラムの一種)奏者で人間国宝のドゥドゥ・ンジャエ・ローズも感嘆しました。熱く激しいステージは、まさに生きる喜びで溢れています。ダンスや絵画においても自由で伸びやかな表現で、その才能を発揮しています。 |
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西アフリカ・セネガル、サバールのふるさと―タケオの憧れの地。しかし免疫力の弱いダウン症のタケオにとって、アフリカへの渡航はリスクを含むものでした。アフリカでの姿を残しておきたい、タケオの家族の願いに、かねてからタケオの才能に魅了されたプロデューサー榊は、海外での撮影経験豊富なキャメラマン常田に依頼、美しい自然と情熱的なリズム溢れるセネガルでのロケが実現しました。 |
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現在、ダウン症の人たちの自分の内面を素直に表現したアート活動が注目されはじめています。音楽や絵画、ダンスなどの分野でさまざまな取り組みが行われています。映画『タケオ〜ダウン症ドラマーの物語』は、音楽とともにあるタケオの成長と、タケオのリズムに魅了され、ともに音楽を楽しむ人びとを描いています。そこには「障害」と言う壁はなく、自由な関係性と伸びやかな音がありました。たくさんの人が、映画「タケオ」を通して、タケオの奏でる軽やかな心の音に出会うことでしょう。 |
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